指導員ブログ

一つの事を極める

2024/01/26(金) 23:48
毎度の稽古で行う「基本稽古」は、必ず稽古の最初で行いますが、準備運動程度や形式だけのものではありません。

この「基本稽古」の中には、実際に組手で使い、型で使い、何よりも力を生む身体の使い方を教えてくれます。

私が知っている限り、基本稽古の深く考え教えている方は少ないと感じています。

基本稽古を少し出来るようになると、それで満足して出来たつもりでただこなすだけのものになっている道場生も少なくありません。

野球でいえばボールを投げたり打ったりする、サッカーでいえばシュートを打つパスをする、テニスでいえばラケットでボールを打つ。

やるだけなら誰でも出来そうなものですが、その一つの動作を何度も反復練習をし、考えながら深く深く磨いていきます。

その差が一流とそうでない選手の違いとなります。

私の先生はこの基本となる稽古を、数をこなしただ形式的に行う稽古とせず、黒帯に対しても時々幼児に教えるように一つの挙動を分解し、丁寧に指導されていました。

出来る人にとっては面白くも何ともない稽古に感じるでしょうが、私は一つの事を極めるのが好きで、とことん追求します。

それをさらに磨き上げ、今でも新たな発見があります。

どうすればこの技を早く力強く行えるか、これが年に何度も発見に至ります。

だから、私は基本稽古がまだ完璧には程遠く、皆さんと一緒に修行の毎日です。

指導者とはこれを誰にでも分かり易く丁寧に伝えなからばなりません。

今日の稽古では、相手と向かい合って例えばこのように使うのだと実践しました。

普段形は綺麗だけど、力強さがあるかどうかは物を叩いたり相手に当たるわけではないので分からない人もいます。

相手に力を伝えた時に、自分がやっている基本稽古が通用するかどうかが分かったようでした。

出来なかった人は身体の使い方が分かった時、基本稽古の見た目にも力強さが増しました。

実際に使える技と見た目の動きは比例します。

大事な事は、ただこなすのではなく、何事にも真剣に取り組み、疑問を持ちながら考え変えていく事です。





 
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