指導員ブログ

北海道大会にて

2017/09/20(水) 22:54
9/17に第44回北海道空手道選手権大会のため札幌に行ってきましたが、大会の途中に行われた少年演武である出来事がありました。
この出来事は北海道本部の手稲支部長をされている市原先生のブログにも書かれていますが本当に感動した出来事です。

少年演武の演目の中に板割りがありました。
一人ずつ板を一枚割っていくのですが、ある白帯の年長さんが正拳突きで3,4回チャレンジするもなかなか割れません。
それではと中段蹴りで2回程試みるも割れません。
結局、板は割れず次の子に交代となりました。
何人か板割りを行った中でこの年長さんだけ板を割ることが出来ませんでした。
その子は悔しそうな顔で涙を拭っていました。
そのまま演武は終了し、子ども達は親御さんのもとに戻っていきました。

この子の気持ちを考えると本当にやり切れなくて、このまま終わらせたくありません。
自分は、この大会の主催道場でもなく先生でもないのであまり勝手なことをするわけにはいきません。
そこで北海道本部の支部長をされている市原先生と赤石先生に相談をして、
「どうしてもあの子に板を割らせてあげたい」
とお願いをしました。
先生方は快く賛成してくださり、板を持って年長さんの元に行きました。

そして、
「しっかり拳を握って気持ちを込めるんだよ」
と言い、赤石先生の持った板に向かってその子は拳を振り抜きました。

パンッ!

乾いた音が響き、見事板は真っ二つに割れました。
その瞬間、その子は「わーん」と顔をクシャクシャさせて泣きました。
その涙の意味は色々とあったことでしょう。
そして、周りにいた他の親御さん達から拍手が沸き起こりました。
その拍手をしてくれたのが金町道場生とその保護者の方でしたね。
ありがとうございます。

赤石先生と自分で顔を見合わせ、
「本当によかったですね」
と言いました。

これでこの子は自信を付けたことでしょう。

何事も諦めては先に進めません。
大人が先に諦めてもいけません。
最後までチャレンジして納得のいくまでやり続けることが大切です。

赤石先生や市原先生の指導者として、子どもに対する愛情のおかげです。

最後に割った板をそっと差出して、
「割れた記念に取っておくんだよ」
年長さんは板を貰ってお父さんの膝の上で涙を流し続けていました。



今日の稽古
「幼年・少年初級」              「少年初中級」


「少年初中級」                「一般」

 
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